2007/02/10

南口教室

甲府市南口町にあるから南口教室。 小学校4年の時に、あまりに成績が悪いのを気にして強制的に入れられた学習塾。   そこは、老夫婦が住むごく一般的な木造2階建ての民家の2階を借りて存在していた。 子供が巣立ってしまったのか、空いた部屋を有効活用したのだろう。 教室は2つで、畳にカーペットを敷いて、その上に長机を3列並べ、塾生はパイプ椅子に座って勉強した。小学4年生から中学3年生が時間帯をずらして受講した。(後に事業拡大して伊勢ゼミナールになり甲斐ゼミナールに吸収され高校3年生まで)   講師は2人で、筑波大を出て帰郷してここを立ち上げたらしい。 休み時間になると、数学講師はアコースティックギターでビートルズを聴かせてくれた。 英語の講師は、「よ〜し、今日はペヤングパーティーだ」と言うと、塾生に小銭を渡し即席ソース焼きそばを買いに行かせ、教室で勉強もしないみんなで食べた。小学生のハートは安価にゲットされたわけだ。 しかし、ここに来なければ、学生運動をかじった若者に出会うこともなく、ジャングルジムで顔に粉吹いたガキと遊ぶだけだったろう。   そんな密かな楽しみも手伝って、休まずに通い続けた。 小学校4年から中学の数学(オリジン)と英語(教科書)をやっていたので、中学校に入ったときは、他のバカ共とは大きくアドバンテージを持っていた。   塾では、中学に入っても同じペースで進んでいたので、常にアドバンテージを保つはずだったが、高校2年で貯金を使い果たしてしまった。つまり、高校に入ってから塾から脚が遠のき、部活だの酒だの女だの・・・。   そして、今に至ると・・・。   とにかく、私の人生であの学習塾の体験はかけがえのないものとなった。   ああいう、グシャっと凝縮された、得体の知れない文化のシチューみたいな場所ってのは、今は探すのが難しいんだろうな。ジャンルが細分化されすぎて、しかもそれぞれのコミュニティーは排他的だ